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戦時中

 先日仕入れた絵葉書の中にいくつか気になる文面があった。ひとつは鉱物資源調査の為に満州を訪れるための船旅での出来事を記録したもの。葉書の宛名面に恐らく同行者であろう人たちの署名があり、その下段には「船中薗部君挙動不審の廉で刑事の尋問を受く」。関釜連絡船になぜ刑事が乗っていたのか?「薗部君」はどう挙動不審だったのだろう?






  もうひとつ。吉祥寺の佐藤某氏から群馬の小林薫氏への葉書。切手が貼ってないのが不思議なそれには「小生未だに通知なく消耗しています。共産党をやめなければいつまでたってもルンペンかとも思っています」としたためられている。通知とは何の通知なのか?絵柄は「満州国軍政附鳩舎」だから、通知とはそれ関係なのだろうか。しかし共産党員なのに政府鳩舎の絵葉書って…。「消耗」という左翼用語は戦前からフツーに使われていたんだなあ…。もしかしたら、党をやめてお国の為に働きたいということ?




 

 


 最後は実業之日本社の社屋がデザインされた絵葉書に書かれた或る少年のメッセージである。





 「兵たいさんおげんきですかぼくもげんきに學校へ行って先生のおしえをまもっています兵たいさんおからだをたいせつにしてください兵たいさんさやうなら」。兵たいとは不特定多数の軍人全般を差しているのだろう。出征した自分の兄貴に向って「兵たいさん」とは呼びかけない。「先生のおしえ」を守っているからお国の為に頑張って、というのもなんか不思議な論理ではあるが、戦争状態にあれば命令系統を遵守することが何よりもプライオリティの上位に来るのかもしれない。イヤな国だ。そんなイヤな国にならないことを祈るばかり。公明党にはがっかりである。



at 16:52, 古書赤いドリル, -

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