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ふたつの大敗

 開票より2時間前。甲子園球場。タイガースとカープの3連戦。カープが2勝して迎えた第3戦。連夜、試合が終わる毎にヤフコメ欄に書き込まれる金本への罵詈雑言。初戦で藤浪に161球を投げさせたことによって更に火は炎え盛った。ぼくは藤浪が好きなので晒しものにされるのは辛かったが、恐らく「ちゃんとブルペンで投げ込んでるのか」という意図だったように思う。この日の岩貞は先のふたりより更にひどく、初回はまったくストライクが入らない、絵に描いた独り相撲で試合開始1時間で勝負は決してしまった。藤浪に161球投げさせたことへの「回答」をそこに見た。2回終って8対0。カープファンのぼくとしては最高の試合展開ということになるが、タイガースファンにしてみれば「誰を怨めばよいのでしょうか」。もちろん、金本しかいない。ファンは得てして選手を最後の最後までかばいたいものだ。よくわかる。昨年、その場の「餌食」になったのは緒方監督だった。緒方監督への罵詈雑言の嵐。前年監督の野村謙二郎も大抵糞味噌に云われたが、「ノムケン時代はよかった」と云ったコメントも溢れた。ファンとはなんと恐ろしい存在なのだろう。今年の5月頃、金本阪神は若手を起用して意外にも検討していた。その頃、「今年は育成の一年としてAクラスさえ期待してなかっただけに嬉しい」と云った金本賞賛の嬉々とした聲が溢れていた。タイガースファンがあれだこき下ろされていた和田前監督を持ち上げる聲まで散見した。「何もしない和田のほうがよかった云々」。なんて身勝手な存在なんだ、ファンって奴は。もちろん、俺を筆頭にして。金本は元カープだ。いつカープの監督になって欲しいとさえ希望していたからタイガースの監督などという「苦行」をまさか引き受けるとは、当時驚いた。金本も今日の日が来ることをわかっていたはずだ。金本はいままさにゴルゴダの丘にいる。ここは通らなければならない場所であり日々である。世界はいままさに過渡期なのだ。金本が目指す「超変革」の地平に向けて、金本の「過渡期世界」はやっと端緒に辿り着いた。衆愚の突き刺す刃によって命を落とすのか、「ここ」を乗り越えるのか。緒方監督も昨年は地獄の底を歩く心地だったんだろうなあ…、常にストップウォッチ(?)を握りしめて離さない、決して笑うことのない緒方監督を見ながら、そう思う。  

 

 

 いまは「過渡期世界」なのだ。選挙速報は最早見る必要もなかった。

at 15:29, 古書赤いドリル, -

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